この茅ヶ崎上空からの航空写真を見てください。
(2015/5/6、国土地理院撮影)
茅ヶ崎のJR東海道線より南の海岸エリアは、
神奈川県で最大のクラスター地域。
クラスターとは、 大地震などで出火して消火できなかった場合、クラスター内の建物全てが焼失する単位になります。
つまり、隣から隣の家へと延焼が拡大した場合、焼け野原になってしまう「延焼運命共同体」。
びっしりと建て込んだ家、家、家・・・
この写真の木造家屋の密集に、マッチを1本放り込んだら・・・
それが海岸からの強風にあおられたりしたら・・・
端から端まで、燃え広がってしまうのがイメージできると思います。
もし、大震災で同時多発火災が起こり、火災を消すことが出来ず、大規模な延焼火災がひろがった場合・・・命を守るには逃げるしかありません。
では、どこに逃げればよいのでしょう?
茅ヶ崎ゴルフ場は広域避難場所
茅ヶ崎ゴルフ場(写真の海岸近く、みどりの広いスペース)は、周辺住民6万人の「広域避難場所」として指定されています。
よく間違えてしまうのは、
「避難場所」というのは、危険が去ってから、「避難生活」をする場所です。(小中学校など)
「広域避難場所」というのは、火災延焼時に逃げ込む場所。まさに危険が起きている時の避難スペースです。
なぜなら、小中学校の広さでは延焼火災の炎の熱から身を守れない場合があり、もっと広大なスペースが必要になるからです。
「茅ヶ崎ゴルフ場」は、海岸側に唯一残された、広大なの緑のスペースで「広域避難場所」です。このスペースで、海岸側の「安全な暮らし」が成り立っています
今現在、幸町、若松町、ひばりが丘、松が丘(1・2丁目)、東海岸北(2・3・4・5丁目)、旭が丘、美住町、平和町、松浪(1・2丁目)、富士見町、東海岸南(2・4・5・6丁目)、菱沼海岸、白浜町、浜須賀、浜竹(1・2・3・4丁目)、汐見台、常盤町、緑が浜が指定されています。
隣接する浜須賀小学校と合わせて、約8万8千人の収容が可能とされています。
しかし・・・
ちょっとまってください!
もし・・・
このゴルフ場の緑が、開発事業のために壊されて、スペースがせばめられたりしたら・・・
どうなると思いますか?
もういちど、先ほどの航空写真を見てみましょう。
茅ヶ崎ゴルフ場の他に、逃げ場となるような広大なスペースがありますか?
延焼火災時に多くの住人が逃げ場を失うのは必至でしょう・・・
「では、私たち住民はどこに逃げればよいのですか・・・?」
その問いに、茅ヶ崎市長は「藤沢に広域避難場所がある」と回答しています。
えっ? 藤沢市をアテにするの?
県で最大クラスターを抱える茅ヶ崎市長として、市民の命への責任を真剣に考えていると思えません。
南側に唯一残された、緑の広域避難場所(火災とその輻射熱からも避難できる場所)を、狭くしたり、取り上げたりすることが許される訳ありません。
茅ヶ崎ゴルフ場
私たちの要望 (命と文化を守るために)
私たちは、全ての地権者[神奈川県・茅ヶ崎市・茅ヶ崎協同(株)]に対して次の要望を行います。
1.県民であり市民である、「私たちの命を守ること」を権利として強く要望します。
2.今後のすべての検討や決定を、住民に対して公明性と透明性を持つよう、公開のプロセスをとることを要望します。
3.広域避難場所である「茅ヶ崎ゴルフ場」を狭めたり、開発売却をしたりする場合は、同等の代替地を要望します。
4.神奈川県に対し、県民の命と財産を守ることを最優先に考え、茅ヶ崎市と話し合うことを要望します。
5.茅ヶ崎市に対し、多くの市民の命と財産に関わることを、地権者に理解頂く方法を考え、行動に移すことを要望します。
6.広域避難場所としての最大の機能が発揮でき、現在の風景を損なうことなく、最小限の税金投入で茅ヶ崎ゴルフ場を継続し、市民への開放時間や防災機能の設備強化などの検討・決定・運用を、住民と共に行うことを要望します。
7.私達は、神奈川県知事と茅ヶ崎市長が、県民・市民の少なくとも命を守る英断を強く望みます。
★それにしても・・・
なぜ、このような住民の命を軽視する開発問題が起こったのでしょうか?