署名期間中、街なかでピックアップした市民の声

有効署名数は8912人!

昨年、11月11日~12月11日の1ヶ月間に渡って、茅ヶ崎市の「災害対策基本条例」の制定を求めて、市民の署名が集められました。

集まった署名数は9436人に達し、市の署名審査を終了した時点で、有効署名数は8912人となりました。      

この1か月間の署名活動に寄せられた、街中でピックアップした市民の方の声をお届けします!

広域避難場所についての意見

まずは、「広域避難場所」について。

★事業提案で、東急電鉄・電通グループが134号線の「砂防林」を市民の広域避難場所に指定したこと、それを市が認めた形になったこと、への疑問は多かった。 

「134号線を挟んで海岸側の砂防林は2mほど低くなっていて、避難するのは危険。こんなところを広域避難場所に指定する事業者も事業者だが、これを認めた市もどうかしている。」

「両隣の藤沢市と平塚市では、海側の防砂林を避難場所としているのでしょうか? こんなことするのは茅ヶ崎市だけなのでは?」

「市は科学的な調査による安全確認を行わずに、砂防林を広域避難場所に認めてしまった。なんでも、これから安全確認をするそうだ。順序が間違っている。事業者も市の安全基準に合致することを確認したうえで提案することになっている。市に聞いたら、そのような問い合わせは事業者からなかったと言っている。どうなっているのだ?」

「県は、茅ケ崎ゴルフ場のクラブハウスに近い砂防林の草木を最近刈りとっている。砂防林を広域避難場所に指定することへ市民の反発を意識したパフォーマンス?」 

「県は砂防林の手入れを、3年ごとから5年ごとに延長している。これでは、常時避難場所として利用できるよう手入れをするなど到底考えられない。」


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国道134号線沿いの砂防林

市長や議会への意見

★議会へ向けての意見、市長への要望も多かった。 

「一生茅ヶ崎に税金を支払ってきたけど、老後になっても建物ばかり建ててる。税金が老後に還元されていると思えない。」

「市長は、どうしてゴルフ場の存続を望む2万人以上の署名や、パブリックコメントや説明会での市民の声をバックにして、広域避難場所とみどりを守るため、県知事にゴルフ場の存続を真剣に要請しないのか?」

「市長が開発を重視するのはどうして? 市長の役割は市民の安全と財産を守ることではなかったのか? 市長の責務放棄ではないか? あと2年以上も(選挙まで)辛抱しなければならないのか?」

「議会もどうかしている。特に海岸側に住んでいる市議会議員の中で、ゴルフ場開発についての議会発言が1人だけというのは怪しからん。周辺住民の声を聴こうとしないなら、次の選挙で信頼できない。」


この署名期間中、残念ながら
「茅ヶ崎いいね」「議員よくやってると思う」などという声をひとつも聞かなかったのです、、(ひとつもですよ!)

「茅ヶ崎に期待していない・・・」と言って、立ち去った中高年の女性の後ろ姿が、今も記憶に残ります。


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議員は、なぜ自分の目で市民の思いを見ないのか?

そして、署名簿の縦覧期間中に、こうして集まった9436人の市民の署名を、自分の目で見に来た議員は、ひとりもいませんでした。何で自分の目で確認しないのでしょうか?

市民の筆跡のひとつひとつを見た議員は、1人もいません。

直接請求は、市民ひとりひとりが署名し、拇印も押すというたいへんさです。

ただ、事後報告で行政から数字を聞くだけのようです。

自らの地震災害の経験から

「阪神・淡路大震災で、実家は六甲山地への傾斜地だったので、火災消失は免れたものの、平地の猛火は地獄を見るようだった、、」(実家が神戸・長田地区)

「空襲の経験から、小さい公園ほどの空き地では火の回りから命を守れない。」

「新潟地震を体験したからこそ、署名をします。」

「阪神・淡路大震災を経験しています。海沿いの住宅地は密集してるので、大きいのが来たら海岸地域は壊滅状態に陥りそう。正直いって恐ろしい限りだと思います。」

「女学校時代に校舎の火災に遭遇しました。火炎は教室を巡らず廊下を走り、その後ボーンという音とともに建物が吹き飛んだ。」

茅ヶ崎市のイメージとの格差

シビアな意見が多かったです。

それも当然で、高価な出費をした方もいるのですから、、

「市内にゴルフ場があるとの宣伝に乗って、茅ケ崎市に引っ越してきた。まさかゴルフ場が開発されるなんて、詐欺に引っかかったようなものだ。悔しくて仕方ない。」

「子育てするなら茅ヶ崎がいいと思って引っ越してきたのに、すぐさま周辺が大規模な開発計画になった。」

茅ヶ崎市の「みどりの保全」はどうなっているのだ?

「正月の箱根マラソンのテレビ中継を毎年見ているが、海岸沿いの砂防林の松の景色は、市民として誇らしく思う。ゴルフ場の松や砂防林の松が、開発によって切り倒されるとなると悲しくなる。なんでそこまでして市長は開発を認めるのか?」

「ゴルフ場周辺の住民は開発よりみどりの保全を望んでいます。自然の中で静かに暮らしたいです。」

「昨年8月末の生物調査では、オニシバ、ヒメヤブラン等の絶滅種も見つかった。ゴルフ場が適宜に管理しているおかげで、神奈川県の生物にとって非常に良い環境ができている。これを、もしすべて開発管理するようになれば、神奈川の生き物の宝庫が失われることになる。」

「ゴルフ場の周辺地域は、みどりの保全と再生の保全配慮地区に指定されている。市はどうして開発を防ごうとしないのか?」

「市の景観みどり課に問い合わせた事業者はいなかった。事業者はみどりに関心がないのか?」

クラスターは止まらない・・・

「茅ヶ崎は、さと芋やサツマイモ畑、麦畑、松林だけだったのに、さま変わりしてしまった。一軒の家のあった場所に、すきまのないほど何件も家が建つ。」

「事業者の提案では、ゴルフ場の中にまで、住宅を300戸建てる計画になっている。これでは県で最大のクラスター(延焼運命共同体)が更に拡大する。市の企画部長が委員に入っている選考評価委員会で提案を認めたのでは、市も認めたことになる。市長に、クラスターを拡大させてきた反省を感じない。現在もクラスターの拡大は北部にも進行中だ。」

「自助」「共助」はいったいどうなってるの?

「私は杖をついていて、歩けない、どうせどこにも避難できない・・・」

(こういった高齢の方の意見は、市内各地で多かった!)

女性・お年寄でどこまで出来るのか?

夜間人口が多く、昼間の地震発生時には男手が足りない茅ヶ崎市。

「女性・お年寄で、要支援者に対してどこまで出来るの?」
「老老介護のみならぬ、老老避難か?」
「学校は子供たちの命を守りきってくれるのだろうか?」 
  
子どもを持つお母さん世代からの声として、

「行政は自助・共助を市民の責務としていますが、公助の役割として、まず命を守り切る場所をしっかり確保して下さい。」

「茅ヶ崎に緑と、子供達が遊べる広場や公園を少しでも残してほしい。」
「大地震やクラスター火災など、自然災害には常に不安がある。」
「大地震や大火災などの防災対策を、住民の声を聞いてもっとしっかり考えてほしい。」

「茅ヶ崎は学校が海岸に近い。避難への計画性が感じられない」の声も。

「茅ヶ崎市は市政情報紙でも、地震火災から命を守る心得として、広い場所に避難するとしている。それなのに、ゴルフ場の広域避難場所を縮小するのは矛盾している。」

藤沢市民からも

買い物で来ていた藤沢市民の方から

「藤沢市民の税金で維持されている広域避難場所を、アテにしないでほしい」

「茅ヶ崎市民が災害時に、藤沢に自治会ごと逃げてくる避難計画ってどういうこと?」 

次の世代のための声も

「海岸側には開発用地が無くなりつつある。今後はJRの北側が開発の対象に移っていくだろう。将来の世代に負の遺産を渡さないよう、広域避難場所の安全面積はしっかり守らなければならない。条例制定は必要だ。」

「先代たちの努力で長年守ってきた茅ケ崎市が誇れる自然遺産を、将来の世代に引き渡すのが私たちの責任と思う。」

「一瞬のうちに自然を破壊する開発では、後になって後悔しても、壊した自然は二度と戻ってこない。」

「市長には開発によって利益を享受する業界の一部の人だけではなく、時間をかけて大勢の市民の声にじっくり耳を傾けてほしい。」